オニールの成長株発掘法を一読した
ウィリアム・J.オニールのチャート分析を学ぼうと「オニールの成長株発掘法」を読んでみました。
専門用語多めで読むのに時間がかかりますが、内容は濃く勉強になるのでおすすめです。
CAN SLIM
CAN SLIMはオニールが過去の主導銘柄の全てを徹底的に研究して導き出した7つの特徴です。
時代が変わっても人の心はかわりません、そのためチャートはいつの時代も同じような動きをします投資の流行などに左右されず信頼できるのがCAN SLIMということのようです。
C
Current Quartely Earnings
当期四半期のEPS(1株当たり利益)と売り上げ
A
Annual Earnings Increases
年間の収益増加(大きく成長している銘柄を探す)
N
Newer Companies, New Products, New Management, New Hight Off Properly Formed Bases
新興企業、新製品、新経営陣、正しいベースを抜けて新高値
S
Supply and Demend
株式の需要と供給(重要ポイントで株式需要が高いこと)
L
Leader or Laggerd
手動銘柄が停滞銘柄か(あなたの株は?)
I
Institutional Sponsorship
機関投資家による保有
M
Marker Direction
株式市場の同行(見極め方)
オニール直伝チャートパターン
取っ手付きカップ(Cup with Handle)
オニールのチャートパターンと言ったらまず思い浮かぶのがカップウィズハンドルです。
ローソク足は週足で見て一度落ちた株価が高値をブレイクした時が買い時です。
取っ手付きソーサー型
Cup with Handleと形はすごく酷似していますが、ソーサー型は長く浅い形状をしているのが特徴です。
こちらも買い時は形を形成している高値から下落し始めた高音をブレイクした時です!
ダブルボトム型
そこが2つあることが特徴のダブルボトム型はアルファベットのWに形が似ているパターンです。
下落の幅は二度目の方が大きくなることが多いようです。これも日足ではなく週足で見るのが特徴。
正方形方パターン
取手付きカップやダブルボトム型が現れた後に現れるパターンで4〜7週間かけて形成される。
大きな株価調整はなく、10〜15%の範囲にとどまり正方形のような形になる。
覚えるべきルールと指標
- 安い株を買うな!
- 過去3年間のEPSが25パーセント以上増加していて翌年のEPS見通しが25%以上増加しているような成長株を買え
- 直近の2−3四半期のEPSが大幅に上昇していることを確認する!高いほど良い
- 直近三四半期の売上増加率が毎期上昇しているか、直近の売り上げが25%以上上昇しているか
- ROEが17%以上の銘柄を買うこと。一流企業のROEは25-50%のはず
- 最近の四半期税引き後利益が上向きでその銘柄の最高水準に近いこと
- 配当金やPERを基準に株を買ってはならない
- 1日の平均出来高が数十万株以上あるものを中心に選ぶのが望ましい
- チャートを読み適切なベースと正確な会ポイントを見極められるようになること
- 上昇したら注意深く買い玉をし、ナンピンをしてはならない。買値から7−8%下落したら必ず損切りをする
- 売りのルールを書き出して、いつ売って利益を確定するかを決める
- 過去数四半期の間に機関投資家による保有が増えていることが好ましい
- 企業の経営陣によって保有されている銘柄であること
- 古い企業ばかりではなく、新しい企業の銘柄を中心に銘柄選択をすること
- 慢心や自尊心は捨てること。たとえどんなに賢くてもIQが高かろうと修士号を持っていようとマーケットで成功する保証はまったくない。
- 5−10%以上自社株買いをしたと最近発表した企業に注目すること。
- 株価の底や下落中に買ってはならない。ナンピン買いもしてはならない。
感想
オニールの成長株発掘方は専門用語が多く中級、上級者向けとされていますが、私は初心者こそ読むべき書籍だと思いました。
株を初めて間も無く少し勉強するとPERが安いから割安だと思い込んでしまいます。割安なのは間違いありませんがPERが低いことはその株が人気がないのと同義です。万年割安の可能性も高いです。
株式取引は結局人間の心との戦いです。損したくないという気持ちからナンピン買いをしてしまったり少し利益が出たらすぐに売ってしまう。高い配当金につられてゴミのような株を買うなど、初心者の弱い心が損を生んでしまいます。
この本ではファンダメンタルとチャート 分析両方の視点からどのような銘柄が上昇していくのかを徹底的に解説しています。
また1900年代の古いチャートも数多く掲載されており、それだけでも価値のある本だなと思いました。